【スイス・ルツェルン】聴けてよかったショスタコーヴィチ
みなさま、ずどらーすとびーちぇ!本日もご訪問いただきましてありがとうございます。
スイスのルツェルン音楽祭に行ってきました。
マリインスキー劇場管弦楽団
指揮者 ヴァレリー・ゲルギエフ
ソリスト レオニダス・カヴァコス(バイオリン)
曲目
- ドビュッシー / 牧神の午後への前奏曲
- シベリウス / 2つのセレナード
- ショーソン / 詩曲
- ラヴェル / ツィガーヌ
- ショスタコーヴィチ / 交響曲第10番ホ短調
爪楊枝
ゲルギエフさんと言えば爪楊枝(こちらのページご参照)。過去に2回ゲルギエフさんの演奏会に行くも、爪楊枝での指揮姿を見ることができなかったげんだちょふ。もはやレストランで爪楊枝を見れば、たこ焼きよりも先にゲルギエフさんを思い出すぐらいなもんです。
観客の拍手でゲルギエフさん登場。彼のポリシーなのか、指揮台(指揮者が乗る、オーケストラの前にセッティングされている台)はありません。こういう指揮者の方は少なくないのですが、どういう意図があるんでしょうか。指揮台に乗ったほうが演奏者からしたら見やすいと思うんですよね。舞台を自由に動き回りたいとか?
ゲルギエフさんは客席に向かって一礼、そしてオケの方に振り向いて、構えます。その手には・・・爪楊枝!
都市伝説じゃなくて本当だったんですね、爪楊枝。1曲目のドビュッシーが終わり、カヴァコスさんのバイオリンの協奏曲が始まってもなお、彼の爪楊枝の先を眺めていたげんだちょふなのでした。
感動のショスタコーヴィチ
今回演奏される曲目のなかでは特に楽しみにしていた後半のショスタコーヴィチ。この曲の2楽章はげんだちょふの中で、「イライラした時に聴きたいクラシック」というタイトルのCDがあれば真っ先にノミネートさせたい曲です。ただし、ゆったりした気分にさせてくれるという方向ではなく、より興奮させてイライラを楽しもうという方向性の曲です。暑い時にはたっぷり唐辛子のキムチ鍋たべようぜ、的な。
(ソ連時代のスターリンをイメージしていると言われる第10番。荒れ狂った2楽章は特にスターリンの肖像なんて言われています。)
再度舞台上に現れたゲルちゃん。彼の手にはまた、爪楊枝。しかし、よーくみると爪楊枝よりちょっと長め・・・?みたらし団子にささってる串ぐらいの長さに伸びています。
ここにゲルちゃんのこだわりが垣間見えます。規定の指揮棒ではダメ、でも、ただ短ければいいってものでもない。曲によってベストな指揮棒の長さが存在しているんだと・・・。これくらいこだわるからこそ、いい音楽が作れるというものなのでしょうか。芸術の世界は奥が深すぎます。
そんなこだわりのショスタコーヴィチの演奏は、本当に感動しました。CD欲しいです。ぜひイライラしたときにこの演奏をまた聴きたい。
お祭り感のあるアンコール
アンコールは火の鳥の最後の章でした。アンコールがなくても十分すぎるぐらいの聴き応えたっぷりの演奏だったのに、さらに火の鳥やるってどんだけストイックなんだ!と思いましたが、最後までフェスティバル感を演出しているんだなぁと嬉しくなりました。やっぱり世界的な音楽祭だと気合が入るものなんですかね。「ここでいっちょやっとくか」的な。
おまけ
演奏会前のロビーで、日本でオケしてたときの知り合いの方に偶然お会いしました。遠くに住んでいても趣味が一緒だったらこういうこともあるんだなぁと、とてもびっくりしました。
では、今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
だすびだーにゃ!