【読書感想文】武田友紀「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本

AmazonPrimeの読み放題対象だったこちらの武田友紀さん「『気がつきすぎて疲れる』が驚くほどなくなる『繊細さん』の本

タダだし読んでみようかな、となんとなく読み始めてみたんですが「これ、わたし当てはまるところある!」「わかる!わかる!」の連続。すぐに全部読んでしまいました。

繊細さんとは

この本で言う「繊細さん」とは、生まれつきいろいろなことを感じやすい繊細な人のことで、難しい言葉ではハイリー・センシティブ・パーソン(HSP)と呼ばれます。本文から引用させていただくと、

繊細さんの特徴は「感じる力が強い」という一言に集約されます。
感じる対象は多岐にわたります。人の感情、場の雰囲気といった人間関係に関するものから、光や音、気温などの環境の変化など「自分の外側にあるもの」はもちろん、体調や自分自身の気持ち、新しく思いついたアイデアなど「自分の内側で起きていること」もよく感じとります。

だそう。まわりの人が気づかないような変化に気づいてしまうのが繊細さんなんです。

こういう人はなんと5人に1人の割合で存在するんだそうです。かなりの高確率。家族が5人だったらそのうち1人は繊細さん、クラスが30人だったら6人は繊細さんが存在するということになります。みなさんのまわりにも絶対いるはずですよね。

怒っている人を見るだけでツラい

わたしが自分が「繊細さんかも」と特に思うのが、怒りの感情についてです。

わたしはとにかく「誰かが誰かを怒っている」状況が苦手です。過去の自分を振り返ってみると

  • 幼少期:母親に妹が怒られているのを見るだけで悲しくなって泣く
  • 学生時代:クラスメイトが先生に怒られているのを見るだけで辛くなる
  • 社会人時代:同僚が上司に怒られている声を聞くだけでヘコむ
  • 現在:お店でお客さんがクレームをつけているのを見るといてもたってもいられなくなる

など、とにかく人が怒られているのを見るだけで辛い

特に学生時代はクラスの子が先生から怒られているのを見ちゃうと自分も怒られたような気持ちになるので、ほぼ毎日誰かに怒られたような気持ちになっていまいした。そしてこれが原因なのか、小学校の中学年の頃からしばしば学校を休むように・・・。学校に行かないとダメなのはわかっていても、朝、起きれないのです。

親も先生もわたしがいじめられているわけでも熱があるわけでもないのに学校を休んで「なんで?!」と心配そうでした。わたし自身、自分でもただ「なんだか疲れた」「とにかく家から出たくない」という自分の気持ちはわかっても、理由はわからないないので説明ができません。中学のときには「なんでみんな毎日学校に行けているのに、わたしにはできないんだろう?わたしはおかしいのか?」と自己嫌悪に陥ることも。

ただ、わたしの場合、ずっと学校に行けないわけではなく、1日か2日ほど家にこもっていれば復活できたので、学業に影響がなかったのが救いでした。高校生になるころには、親もわたしが学校を休んでも「いつものことね」とあまりとやかく言わなくなり、わたし自身もあまり気にしなくなりました。繊細さんでなくなったわけではないのですが、「どうしてもこうなってしまうんだから、しょうがない」自分と折り合いがついたのです。

繊細さんと言っても方向性はいろいろ

私の場合、他にも

  • パワーの強い人(声が大きいというか、よくしゃべるというか・・・)といると疲れる
  • ドラマなどで、主人公が恥ずかしい思いをする場面を見ることができない
  • ドッキリ系のお笑い番組を見ることができない

など、自分が繊細さんであると思い当たるエピソードはいろいろあります。

ですが、繊細さんの特徴すべてに当てはまるわけではありません。例えば、音が苦手な繊細さん(ドアがバタンと閉まる音など、突然の大きな音が苦手)もいらっしゃるようですが、わたしは全く平気です。また、臭いにもけっこう鈍感です。友達に「あの人、香水きついよね」と言われても「え?そう?何も感じないけど?」と回答して驚かれることもしばしば・・・。繊細さんと言っても程度の差はあるし、方向性は多岐にわたっていて、すべての繊細さんが、すべての症状に当てはまるわけではないのです。

もしこの文章を読んでいる方の中で「ここに書かれていることには当てはまらないけど、今までなんとなく自分は他の人と違うかも感じていた」という方は、ぜひこの本を読んでみてください。いろんな繊細さんのエピソードが載っているので共感できるところが見つかるかもしれません。

わたしはこの本を読んで、「自分は繊細さんなんだ」「5人に1人もいるんだ」と知っただけで、かなり気持ちがスッキリラクになりました。今までは「こんな風にすぐに疲れるのはわたしだけ、わたしが変なんだ」と思っていたので誰かに言ったり、相談したりようと思ったことはありませんでした。でも、こうやってブログに書くことができて、一歩前進できたなと感じています。

もう一冊。高橋 敦「敏感にもほどがある」

武田さんの本を読んだ後に、こちらの高橋 敦さん「敏感にもほどがある」も読んでみました。

高橋さんご自身の日常から繊細さんの世界を描いている本です。漫画も沿えられており、読みやすいです。すべての繊細さんがこうではないと思いますが、「繊細さんからはこんな風に見えている」というのがわかりやすいです。

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