【読書感想文】【嫌われる勇気&幸せになる勇気】海外生活でも役に立ったアドラー心理学

読んだきっかけ:NHKの番組でアドラー心理学を知る

最近、アドラー心理学にハマっています。

アドラー心理学に初めて興味を持った時期はかなり前の話。まだ日本に住んでいた頃、NHKの「100分de名著」という番組でアドラー「人生の意味の心理学」が紹介されているのを見た時でした。

この番組を通して、アドラー心理学の「自分で自分を変えられる。変わらないのは自分が変わりたくないと思っているからだ」という考え方に大きな気づきを得ました。また、この番組にゲスト講師として出演されていた岸見さんのフラットな人柄にもとっても好感を持ちました。

この番組を見た後に有名な「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読みました。今考えると、仕事をしていたのでそれなりにストレスを抱えていたのだと思います。

ざっくり内容:青年と哲人の会話形式で読みやすい

本書の中では自分のあり方に悩む青年が哲人のもとを訪れ、二人であーでもないこーでもないと議論を重ねていくというスタイルで、アドラー心理学の考え方を紹介していきます。アドラー心理学という学問の本ではあるのですが、会話形式であるために内容があまりに難しくて読めない、ということはありませんでした。

この本を読んだからといってアドラー心理学の全てを理解できたとは思いません。しかし、どんな人でも読めばどこかに刺さる部分があり、そのエッセンスを取り入れることができるのではないでしょうか。

個人的経験:海外に帯同してから再読した「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」

この本を初めて購入したのは日本で働いていた頃でした。その後一度売ってしまったのですが、駐在に帯同してからまた頼りたくなり、kindleで再度購入、再読しました。

ロシアで生活し始めてから「自分から踏み出さないと何も広がらない」状況に身をおかれました。日本にいたときは会社に勤めていたし、大学時代の友人もいたので、なにもしなくても社会とつながっていられる環境にありました。しかし今は日本人の少ない地域に住んでいるので、夫が仕事をしている日中は基本的に1人。自分が何もしなければ簡単に一人ぼっちになってしまいます。現地の友達を作ろうにもロシア語のできない状況でなんらかのコミュニティに入るのにはものすごく勇気が必要でした。

その時に思い出したのが本書のアドラー心理学の考え方でした。

日本にいた頃、わたしは人間関係にあまり積極的な性格ではありませんでした。積極的に人を誘ったり、連絡をとる、ということはなく、誘われたら参加する完全に受け身なタイプでした。理由は簡単。「勇気を出して声をかけて、断られたらショック」だからです。

でもアドラーの課題の分離という考え方、「(自分のしたことを)相手が感じるかは、相手の課題。こちらのコントロールが及ぶものではない。」「自分のできることをやるしかない」というのを再読し、とても気持ちが楽になりました。断られるかもしれない、なんて可能性を考えても全く無意味なんですよね。時間の無駄。自分で動いていくしかないと、本のタイトル通り勇気をもらえました。

以前のわたしには難しかった、会いたい人に会いたいと言うこと。これがすっと実行できるようになりました。電車で3時間以上かかるモスクワに住んでいる人に会いに行ったり、レッスンしてくれるオーボエの先生を見つけて習いに行ったり、ヤロスラブリの日本語教室に連絡して参加したり。もちろん相手と都合が合わなくてダメということもありましたが、快く会ってくれる人が多数です。

もし今、人間関係に悩んでいたり、やりたいことがあるけど一歩踏み出せないという人がいたら、ぜひ一度読んでほしいです。

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