じっくり読書したい人に。【読書感想文】文学ムック たべるのがおそい vol.4 わたしのガイドブック

文学ムック、というものをはじめて読みました。

この本を手にとった時点では「ムックって何だろう?」という感じでした。呼んでみると小説やらエッセイやら短歌やら、いろんな種類のよみものが詰まっていていました。お菓子の「バラエティパック」のようなものだと理解。

小さい本屋さん toi books

「はじめてのもの」を手にとったのは、「はじめての場所」に行ったからでした。

大阪にあるtoi booksという本屋さん。twitterで知って気になり、一時帰国で大阪に滞在したときに行ってきました。

いつも行く本屋さんはたいてい、なんでもそろっている有名大型店か、エキナカや大型ショッピングモールに入っている中規模店です。個人経営の本屋さんに行くのは、はじめてでした。

GoogleMapにお世話になりながらなんとかお店に到着し、どきどきしながらビルの階段をのぼると、toi booksさんを発見。店内は一人暮らし用の部屋ひとつ分ぐらいの広さで、私の知っている本屋さんとは全く異なっていてびっくり。

決して広くないのですが、本好きが好きそうな本がギュッと並べられていて見ていてワクワクしました。お店の方が選りすぐりの本が置かれていて、雑貨や洋服のセレクトショップのようでした。

じっくりよみたい「たべおそ」

そんな小さいけどステキなお店で見つけたのが「文学ムック たべるのがおそい」でした。「たべるのがおそい」というタイトルが「たべるのがおそくても大丈夫です。急がなくていいんですよ。」と言ってくれているような気がして。

ということは、わたしはそのとき、無意識に「ゆっくりしたい」と思っていたということになります。絶対にやらねばならないことといえば、家事とロシア語の宿題ぐらいで(それらも、突きつめれば「絶対」ではない。)、普段は十分に「ゆっくり」しているはずなのです。どれだけゆっくりしたいんだろう、わたし。

「たべるのがおそい」の表紙をよく見ると、小さくvol.1、vol.2、、、と書かれています。どうやら定期的に発行されているようです。(のちほど、半年に1回発行されていること、そしてvol.7で終刊になったことを知りました。)

ここは正面突破でvol.1から攻めるべきか、とも考えましたが、vol.4の「わたしのガイドブック」を選びました。なぜならよく旅行するから。単純。

他にもいくつか気になったものを買い込み、ほくほくしながら重量制限ギリギリのトランクにつめこんで、ロシアに持ち帰りました。

1つ1つの作品に個性があって、一気に読もうとすると消化不良をおこしそうで、ゆっくりしか読めない、そんな本でした。その中から「これ好き」という、この後、自分のお気に入りになるかもしれない1つの文章を発見できたときに、ふわっとうれしくなれました。

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ちなみに、本の編集後記によると略して「たべおそ」と呼ぶんだそうです。

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