知らなかったことがたくさん【読書感想文】沖田×華 透明なゆりかごなど

今まで漫画はあまり読まなかったのですが、読書会で周りの人に影響されて漫画も読むようになりました。現在は沖田×華(おきたばっかと読む)さんの漫画にハマっています。

×華さんがすごいのは

  • 看護師の資格を所持
  • 病院で働いたのち、風俗嬢になり、今は漫画家
  • 美容整形を何度もしている
  • アスペルガー症候群などの発達障がいを持っている
  • バイセクシャル

と、どれか1つだけでも1冊の本が書けそうなキャラクターを、たくさん持っているところ。キャラが溢れかえっています。普通の高校に入って、普通の大学に行って、普通に就職したわたしにとっては、ページをめくる度に発見と衝撃がありました。

透明なゆりかご

産婦人科医院でアルバイトをしている高校生の×華ちゃん。彼女がそこで見たさまざまな母親(父親)と子どもの話を描いています。どこまでがノンフィクションなのかは分かりかねるところがありますが、主人公の名前が作者である×華ちゃんであり、実際に看護師の資格をお持ちなので、ある程度ご本人の体験に基づいて書かれているのだと思います。

はっきり言って絵があまり上手くない(人のこと言えないけど)のですが、それが逆に良かったです。というのも産婦人科なので妊娠・出産という重たいテーマを扱っており、どの話に出てくる人も厳しい状況に置かれていて、かなり読んでいて辛いからです。これで絵がリアルだったら、辛すぎてわたしには読めてないかも。

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毎日やらかしてます アスペルガーで、漫画家で

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アスペルガー症候群や学習障がいといった、発達障がいを持つ×華さんの日々が描かれています。障がいがあることの辛さや大変さを伝えるだけでなく、あくまで明るく笑い飛ばせてしまうことろが、×華さんの強さを感じさせる作品。

おもしろエッセイでありながらも、彼女のような障がいを持つ人がどういう風に感じるのか、どういうことが大変なのかが当事者の目で語られています。「そんな風に思うんだ!」「そんな風に見える(聴こえる)んだ!」と「!」が止まりません。

もしかしたら、過去にわたしが「え?」と感じたあの時のあの人には、悪気はなかったのかもしれない。そんな風に思わせてくれる作品でした。

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はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児

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こちらは沖田さんの体験ではなく、知人の方の体験を沖田さんが漫画にしたものです。発達障がいがあるものの、知能テストの結果ギリギリ療育手帳を受け取ることができず、特別支援級には入ることができない「はざまのコドモ」とその母親の体験エッセイです。

普通級にいると度々先生から指導が入る、かと言って同じような障がいを持つ子たちの母親とは障がいの程度が異なるために輪に入れず、悩みを相談できる仲間を見るけることができない辛さが伝わってきました。

こうして本にして発信したことで、同じような悩みを抱える方たちの救いになったのではないかと思います。

ドン引きナース!

透明なゆりかごと同じく、病院でのできごとがテーマですが、こちらはシリアスなものではなくかなり笑えます。後述の「×華のやらかし日記」と似たテイストです。

×華のやらかし日記

個人的に、この本が一番衝撃的でした。彼女の過去の仕事経験(看護師・風俗嬢)や、美容整形の経験について書かれている本です。

わたしももう30代で、だいぶ世の中を知っている気になっていたのですが、まだまだ知らないことだらけでした。「え?なにそれ?」「うそでしょ?」のオンパレードです。

人によっては下品すぎてドン引きするかもしれません。(実際、amazonの評価を見るとそういうお声も。)でも、これを赤裸々にできてしまうところが×華さんのいいところだと思います。

どの本も読んだだけで経験値が上がった気分にさせてくれます。オススメです。他にも読んだら追記したいと思います。

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