【読書感想文】しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう
知り合いの人がオススメと言っていたので読んでみたしいたけ.さんの「しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう」。
しいたけさんは占い師です。VOGUE GIRLに連載されているしいたけ占いは以前から知っていて、好きでした。
しいたけさんの占いは、運勢が良いか悪いかを伝えるのではなく、「今こんな感じなんでこういう風にしてみたらいいかもしれません」というちょっと背中押してくれるやさしいアドバイス的な感じがして、好きなんです。
ただ今回読んだ本の内容は占いではなく、エッセイです。占いの要素もゼロではないんですが、しいたけさんが考える「悩んじゃったときにちょっとラクになれるよ」という方法が詰まっている、ライフハック本だと思いました。
部屋があれば
「はじめに」にこんなふうに書かれています。
「しいたけ.の部屋」とこの本に名付けたのは、アルバイト先の控室とか、学校の部室みたいな場所にしたかったからなのです
2018年 株式会社KADOKAWA発行 しいたけ. 「しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう【Amazon.co.jp限定版】」位置No.8
しいたけさんが言うアルバイト先の控室とか学校の部室とは、来たいときに来て、帰りたいときに帰ることができる、だれに強制されたわけでもなく、ただ行きたいから行ける場所のことです。
行く義務はとくにないけれど、行ってみたら穏やかに楽しいことが待っている、そんな場所です。
駐在妻としてロシアに来て1年半ほど経ち、最近よく考えることなんですが、海外に引っ越した後、そういう「部屋」がなくってしんどくなってしまっている人が多くいるような気がします。
転勤族の人なんかも当てはまると思うんですが、みんな住んでるところでそういう「部屋」があったのに、突然見知らぬ土地に行かないといけなくなる。行った先で自分が行きたいときに行ける「部屋」を見つけられれば救われるんですが、なかなかうまくいかないこともあります。
部屋を見つける
わたしにとってのそういう場所は、日本にいたときだったら趣味のオーケストラだったと思うし、ここではたまに遊びに行っている日本語教室とか、オンライン読書会がそうだと思います。
でも、どの「部屋」の扉を開けるときも、すぐには決断できませんでした。特に日本語教室は自分のロシア語に自信がなかったので「連絡してみようか」と思いたってから実際に連絡するまで半年以上かかりました。
人によって個人差はあると思うのですが、そういう新しい「部屋」の扉をノックするのって、元気なときに気合を入れて「エイヤッッ!」としないと普通の状態、ましてしんどいときにはかなり厳しいです。
部屋を提供する
こちらに住み始めてから、しんどくなってしまっている人に対して「部屋」の扉を開いてくれている人もたくさん見てきました。ご自身の住んでいるところで小さな集まりを開いている人もいるし、オンラインで集まりを開いたり、相談を受け付けている人もいます。
しいたけさんの冒頭で紹介した文章を読んだとき、その人達のことが頭に浮かんで、「あー、あの人達はこういうことをしているんだなー」と、そして「本がそんなふうになればいい」ってすごくステキだなと思ったわけです。
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