ロシアとウクライナについて考えたこと
前々からニュースを見て心配してはいたけど、まさか自分の生きているうちに、自分にとって身近な国で戦争が起こるなんて思っていませんでした。(冷静に考えれば、これまでもずーっと世界のいろんな場所で紛争やテロは起こっているわけで、なんでそんな風に「自分だけは大丈夫」と思っていたんだって感じですけど。)
2月24日の昼頃にニュースでロシアがウクライナに侵攻すると知りました。その日の夜はぐるぐると頭の中で考えてしまい、なかなか寝つけませんでした。
自分のことなのにびっくりするんですけど、思った以上に私の中でショックだったみたいで、一晩寝て今日(2月25日)になっても全く心が晴れないどころか、いろんな情報が入ってきて余計にしんどくなってきました。
でも、私がどれだけ自分の中でモヤモヤしてしんどくなっても、ロシアとウクライナの状況は全く変わりません。自分の中で少しでも消化したい。そして、遠い国のできごととして捉えている人たちに、ちょっとでも興味を持ってもらいたい。そう思って文字にすることにしました。
声をあげられない人たち
友人のロシア人たちが黙っていて気持ち悪い。(友人たちを非難しているのではありません。)
私の友人のSNSアカウントがほとんど更新されません。誰も「僕はこう思う」って言わない。
何で言わないかって、言葉を発しても意味がないと思っている。または、言葉を発すると危険だと思っているからです。
なぜ声を上げないのか
私がロシアに住んでいた2018年にに大統領選挙があったんですよ。(amebloに日記が残ってました)
(情けないことですが、この時はあまり政治については書きませんでした。「誰かに何か言われるかも」と思ってひよっちゃって。)
大統領選挙って一応あるんですけど、80%だか90%だか、とにかくすごく高い支持率でプーチン氏が当選するんですよね。これって、普通に考えておかしいですよね。どんだけたくさんの人に愛されてたとしても、そんな風になるわけないじゃん。
友人にその件について話をしてみたところ、「自分の周りでプーチンに投票した人なんて知らない笑」と。
また、別のタイミングで別の友人は、「僕らの国にはこんなに石油があるのに、一般の人たちが裕福にならないなんて、おかしいでしょ。」と言っていました。
自国の政治に何かしらクエスチョンを持つロシア人は、確実にいるのです。
でも、実際に声をあげる人はとても少ない。
まず、声を上げても(それが反政府的なものなら特に)それが政策に反映される可能性は低い。先に話したように、大統領選挙だって自分達が行こうが行かまいが結果は変わらないのです。
そして、自分が反政府的な活動をすれば、自分や家族に何か不利益があるかもしれない。また別の友人ですが、「警察が急に家に来て、身に覚えのない罪で逮捕されるんだよ」って冗談なのか本気なのかわからない感じで言っていました。
私が住んでいた頃、反政府デモが毎週末のように行われていた時期がありました。参加した人が逮捕されているのは日本でも報道されていたかもしれません。(2020年に政治活動家のナワリヌイ氏が毒殺されかけた事件は、みなさんの記憶にも新しいかもしれません。)
そういう環境だと、よっぽどの意志や使命感がない限り、リスクを背負ってまで自分の意見を主張しようなんて思いません。
今回も、SNSで日本語や英語ができる人が発言しているのを見かけますが、わたしの友人たちは黙っています。(きっと、私がロシア人だったとしても同じようにするしかできないと思う。)この黙っていることこそが、ロシアの政治そのものを表しているようで、とっても気持ち悪いです。
ちょと救われた話
そう思って悲しんでいたら、SNSにこんなサイトのリンクが流れてきました。
Остановить войну с Украиной!(ウクライナとの戦争をやめよう!)
ウクライナとの戦争に反対する人々の署名です。この存在を知って「あ、ロシアの人もどうでもいいとは思ってないんだ。声を上げている人たちがいるんだ!」と確信できて、気持ちが楽になりました。
日本の人たちに言いたいこと
政治に関心を持つ。考える。そして自分の意見を表明する。表明するというのは、選挙に行くということです。
今回のことで、市民が政治に参加しなければ国はとんでもない方向に進んでいく、ということがとてもよく分かりました。北方領土のことでロシアが踏み込んでくる可能性もゼロではない。逆に、今回のロシアのような侵略行為を、日本がどこか他の国にやってもおかしくない。
今回のウクライナのことでもいいですし、自分の住んでいる街の行政についてでもいいです。関心の持ちやすいところから、考えてみてください。
つづく
他にも経済制裁についてだとか、日本の報道についてだとか、自分なりに考えたことを書き足していく予定です。
この記事が、ロシアとウクライナのことや日本のことについて、あなたが考えるきっかけになったらとっても嬉しいです。