【読書感想文】ちきりん 自分のアタマで考えよう
ちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」を読みました。正確にはかなり前に読んでいたのですが、紹介したいと思います。
読んだきっかけ 思考停止状態への危機感
ちきりんさんを初めて知ったのは大阪の本屋さんでした。社会人何年目だったか忘れましたが、その頃のわたしにはコンプレックスがありました。
それは「考えるチカラが弱い」ということ。今もなお、「弱いなぁ」と思います。
ここで言う考えるチカラは学校で習ったことや教科書を理解するチカラ、つまり知識を身につけることではありません。
学校は「先生の言うことを聞いていればいい点が取れる」仕組みになっており、自分で考えて何かしようとするとそれが先生の意に反するものならば怒られる。そこで優秀な子でいようとすると思考停止状態に陥ります。
わたしはそういう思考停止状態のまま大学まで行きました。
「なんかおかしいかも?」と思い始めたのは大学生の頃。おかしいかもと思いつつ、そのまま周囲と同じように就職活動をして、流れで就職しました。
そして社会人になって「わたしこのままじゃあかん!」と思い知りました。会社は学校みたいになんでもかんでも教えてくれるわけではないし、先輩や上司の言うことを聞いてたって大したことはできません。都度自分で判断する必要があります。
わたしはこの自分で判断するが苦手で、とっても怖い。勢いでやってしまうことはできるけど、「こうだから、こっちの方がいいんだ!」と自信をもって決めることができない。誰かに「いや、こうじゃないの?」と言われると「そうかもしれない」と思ってすぐ飲んでしまう。
そんな風に悩んでいた時に目に止まったのがこちらの本でした。「自分のアタマで考えよう」って、なんてド直球なタイトル。
「考える」と「知る」は別物
この本を読んでまずわかったのは、そもそも私は「考える」ということを全くしていないんだということでした。自分が今まで「考えている」と思っていたことは「考えている」ではなく、「知る」「調べている」だったのです。
「答えとしての知識」が目の前に現れてしまうと(中略)感心してそのまま受け入れてしまうような素直な(?)人は、まずは「考える」ことが「知る」こととは違うのだと理解するところからはじめる必要があります。
2012年 ダイヤモンド社発行 ちきりん「自分のアタマで考えよう」位置No.2097
この本に書かれていた、まさにそのまんまの人です。
考えて答えを出すより、調べて答えを出す方が簡単で早いし正しい可能性が高い。つまりラクで安心なんです。
ちきりんさんはこの本の中で、何かを考える時に必要なテクニックやコツを教えてくれています。どの章を読んでも、「よくこれだけの情報からこんな考えが出てくるな〜」と感心してしまいました。
考えるチカラがほしければ感心している場合じゃない(実践しなければ意味がない)のですが、そのときは読んで感心して終了しました。チーン。
考える実践。ちきりんさんのブログとツイッター。そして自分のブログ
ただ、この本を読んだ後にさらにちきりんさんのブログを読んだり、ツイッターをフォローしてちきりんさんの発言をチェックするようになりました。ブログでは読んだ本について言及していたり、旅先での経験と考えたことを綴っていたり。最近のツイッターではちょっとしたニュースについてコメントしていることが多いです。
ちきりんさんならではの発想で面白いからこそ、専門家の人に指摘を受けたり、たくさんの人から「それは違う!」と反対意見をもらったりもしているのですが(いわゆる炎上状態になることも)、私は逆に「よくこのニュース見ただけでここまで考えようと思うな」と感心することばかりです。
ちきりんさんのブログやツイッターをチェックするようになって以降、ちきりんさんの発言を読んだ後に、同じテーマについて自分でも考えてみることが多くなってきました。言うなればちきりんさんのツイッターはわたしにとって「自分で考えてみようリマインダー」です。
また、ロシアに来てからはブログを書くようになったので、ブログで考える練習をするようになりました。しょうもない記事ばっかりですが、「こんなことがあったよ〜」だけではなく、「それでわたしはこんなこと考えたよ〜」と、自分で考えたことを何かしら入れるように気をつけています。(気をつけつつ、できていないことの方が多いですが。)
ブログで自分の考えたことを発信する場合「正しいことだけを発信する」のがとても難しくなります。でもとりあえず自分で考えないことには始まらないんですよね。最近の悩みどころです。
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